VALORANT CHAMPIONS 2021は、2021年12月1日~12月12日の12日間にわたってドイツの首都ベルリンで開催された賞金総額が100万ドルのオフライン大会です。
今回、VALORANT CHAMPIONS 2021についてプロeスポーツチーム思考行結に所属するA1tmaN選手に語っていただきました。
CHAMPIONS 出場チーム
VCTマスターズやLCQで激戦を勝ち上がってきて、今回のValorant Champions Berlinに出場する各地域の代表チームは下記の16チームです。
リージョン | チーム名 |
Masters Berlin(EMEA) | Gambit Esports |
EMEA Circuit Points | Fnatic |
Acend | |
NA Circuit Points | Sentinels |
Team Envy | |
BR Circuit Points | Team Vikings |
Keyd Stars | |
LATAM Circuit Points | KRÜ Esports |
JP Circuit Points | Crazy Raccoon |
KE Circuit Points | Vision Strikers |
SEA Circuit Points | X10 CRIT |
Team Secret | |
NA Last Chance Qualifier | Cloud9 Blue |
EMEA Last Chance Qualifier | Team Liquid |
SA Last Chance Qualifier | Furia Esports |
APAC Last Chance Qualifier | FULL SENSE |
Valorant Champions 2021全試合結果
Valorant Champions 2021 はグループステージとプレイオフの2つに分かれて行われます。
グループステージは、1グループに4チームずつ分かれて行われ、対戦ルールはBO3で2マップを先取したチームが勝利となります。
グループステージでの上位2チームがプレイオフに進出することができます。
プレイオフは各グループステージの上位2チームの計8チームがシングルエリミネーション形式で戦います。決勝以外はBO3で決勝戦だけBO5で行われます。
大会中良かったシーンをピックアップして解説
Day1 fnatic vs C9B 1マップ目アイスボックス Fnaticによる素早い陣地転換
fnaticは敵のviperのウルトが使われたのを確認してから、とても早い判断でmidからの展開に切り替えました。
チューブからキッチンを取ると、fnaticもviperのウルトを使用。
Bサイト上、キッチンの全域を覆うようなとても広いウルトを展開します。
さすがに5対3の人数状況から覆すのは難しく、fnaticは見事ラウンドを取得しました。
Day4 Gambit vs Vikings 3マップ目アイスボックス 5-12からの怒涛の追い上げ
先に2マップ先取で勝ちとなるグループステージでの試合。
既にお互い1マップずつ取得しており、このマップで勝者が決まる大事な試合。
前大会の王者が追い詰められた5-12の状況、1人のミス、1秒の判断の遅れが負けに繋がるような絶望的な状況ですが、ここからVikingsが1ラウンドも取れずまさかのオーバータイムに突入。
Gambitは9ラウンドも連続で取得し勝利を収めました。
Gambitの個人個人が高いパフォーマンスを発揮したのは確かですが、aimや作戦といったものだけではここまで巻き返す事も出来なかったでしょう。
前回王者のプライドから出る負けてたまるかという執念か、はたまた勝ちに対する貪欲さでGambitの集中力が極限まで高まり。
5-12という状況から萎縮せずに戦い切ったというのは今大会だけでなく2021年全体のValorantシーンとしてみても名試合になったのではないでしょうか。
Day6 KRÜ vs Sentinels 3マップ目スプリット 全てが仕組まれた丁寧なピストルラウンド
KRÜはまず広がってのスタート、Sentinelsの攻撃的な守備に怯まずミッドのエリアを確保することに成功。
ベントの中とBヘブンのメールボックスで待機して、広がっていた味方はBガレージに集結。
この時点ではSentinel側はまだAにもBにも来てもおかしくない状況です。
しっかりベントの中で待つことで最速でAからBに寄ってくる敵に対処できるようにしています。
ヴァイパーのカーテンを使ってゆっくりサイトに入りスパイクを設置。
メールボックスにいたジェットは勝負をしてやられてしまいましたが、ベントに残っていた味方がBヘブンに行き、サイトの味方と力を合わせてBヘブンに来た敵を綺麗に挟み込んでラウンドを勝ち取りました。
Day8 C9B vs TeamLiquid(以下TL) 2マップ目アセント VALORANT vs CSGO !?
TLはC9のソーヴァウルトでジェットを失ってしまって4:5の状況。
KJのウルトも上がっているのでAサイトはウルトでリテイクかと思ったラウンド。
C9はKAYOのウルト始動でAを挟み込んでのエントリー。
KAYOのウルト中は広範囲の敵がスキルを使う事が出来なくなるので、ウルトの効果が切れるまで待ってからリテイクと思いきや、TLはまさかのサイト中で相手を待ち構えることを選択。
全総力を挙げてのサイト守りにさすがのC9も時間切れまで持ち込まれてしまいました。
一見、ウルトを使ってからのリテイクだから引き目で守ると見せて、あえてサイト中で戦うという意外性のある思い切った行動が見てて面白いなと思ったので紹介させてもらいました!
Day12 Gambit vs Acend
Gambitはソーヴァのドローンを先頭にヴァイパーのカーテンを展開しながらサイトを取るよくあるAセットアップで綺麗にサイトを取ることができましたが、その後Acendのリテイクが綺麗に刺さったラウンドでした。
ヴァイパーはサイトは明け渡して引き目で味方が寄ってくるのを待ちながらリテイクの機会を伺います。
そして前目に出てきたジェットをソーヴァのカバーで処理したところで一気に流れが傾きます。
サイト内ではスパイクの設置音が聞こえ、Acendは設置をさせまいとヴァイパーのスネークバイトやソーヴァのウルトを使いながら設置を阻害します。
Gambitは強引に設置に成功しますが、毒沼からは逃げきれず倒されてしまいます。
そこで間髪いれずにAcend陣営はサイトを挟み込むようにヴァイパーとサイファーがエントリー。
武器差があってAcendに分があったラウンドでしたが、誰もキルされることのない完璧なラウンドだったと思います。
まとめ
いかがでしょうか、今回紹介したシーン以外にも良かったシーンは沢山あります。
今回のVALORANT CHAMPIONS 2021は、私達にこれが世界レベルと思い知らせるような大会だったと思います。
2022年は、今回のCHAMPIONSに加えて各地域でリーグの開催と CHAMPIONSとLastChanceQualifierの期間を短縮する事によって11,12月に大きなイベントを開催する予定とのことです。
2022年のVALORANT競技シーンを楽しみですね。