パソコンやスマホゲームを問わず、ゲームをプレイしているならばどこかで一度は聞くであろう「チーター」の存在。
この記事ではチーターが具体的にどのような人のことを指すのか、なぜチーターはチートを使うのか。
チーターの存在について解説します。
目次
チーターとは
チーターとは、もともとは英語のCheat(チート)が語源となっています。
Cheatは日本語で「ズルをする」のような意味があり、ゲームにおいて正規の方法ではない方法で自己を強くしたり、何らかの有利になるようなゲーム改ざん行為を行う人のことを言います。
チーターとハッカーの違い
チーターと混合して使われる言葉に「ハッカー」と呼ばれる言葉があります。
ハッカーは元々は「プログラミングに精通している人」のことを指します。
何故チーターとハッカーが混在して使われるようになったのかはおそらく「ウォールハック」から来ていると言われています。
ウォールハックは詳しくは後述しますが、壁などの障害物を透かして見えるようにするチートの一つです。
このウォールハックの「ハック」から派生して、ゲームなどで改ざんをする人のことを「ハッカー」と呼ぶようになったのだと思います。
基本的にはどちらも意味としては同じですが、ハッカーが改ざんして違法ツールに作り上げたものを、チーターがソフトとして利用する、というようなニュアンスで間違いはないと思います。
具体的なチート例を紹介
具体的なチートの例として有名なのは、ウォールハック・オートAIMなどがあげられます。
いずれも、FPSゲームにおけるチートの一つで、ウォールハックは「壁が透けて見える」チートのことを指します。
FPSは基本的に、両者の見える姿を限りなく少なくしている状態で戦うことが一般的です。
しかし、ウォールハックをすることで、相手の姿が常に自分から見えることになるため、敵がどこに居るのか、どこを警戒しているのか、どんな武器を持っているのかまで把握することが可能です。
そのため、圧倒的に有利な状態で戦いを始めることが可能なのです。
また、オートAIMは文字通りオート(自動)でAIM(照準を合わせる)チートのことを指します。
プレイヤーは弾を撃つ行為をするだけで、自動にAIMが敵に合うため、基本的には何もしなくても勝てる状態になります。
特にオートAIMは様々なチート販売業者が格安で販売していたり、相手を一方的に倒せる快感を感じやすいため多くのFPSゲームで使用者が問題になっています。
一方で、あまりにもAIMが良すぎたため、周りから「こいつオートAIM使ってる!」と言われるプレイヤーも存在します。
実際に、オートAIMを使っているプレイヤーもいますが、過去には実際に立ち合い検証をした結果「純粋にAIMがうますぎただけだった」というケースもあるため、一概にオートAIMかどうかを外部から(動画などから)判断することは難しいです。
過去には賠償金問題になった例も
チートはゲーム運営側も容認しておらず、実際に賠償問題やアカウント凍結問題になっているケースも多くあります。
本年11月27日、東京地方裁判所において、弊社の請求が認められ、1000万円の損害賠償請求が認容されましたので、ご報告を致します。
また、 Dota 2にはプレイヤー同士で良いプレーをした相手にポイントを送ったり、逆に不適切な行為をしたプレイヤーを運営に報告するようなシステムも導入されています。これらを用いることで、多数の不正報告の対象となったプレイヤーに対し、約20年の対戦禁止処分が科されることとなったわけです。
チート行為は実は容認されている?
チート行為と聞くと「絶対に許してはならない!!」と思う人も多いと思いまずが、time2playが行った調査によると、アンケートに回答した全体の81%の人は「オフラインゲームならチートを使ってもいい」と回答をしています
いわゆる「MOD」と呼ばれる改造ツールも広い意味ではチートに該当するため、MODなら別にいいよねというイメージがあるのだと思います。
一方で、オンラインでやるゲームにおいては59%のプレイヤーが「オンラインゲームでもチートを使っていい」と回答をしています。
ただし、この質問における「チート行為」とはウォールハックやオートAIMのようなもの以外でも「ゲームの不具合を利用する」「ゲームの答えをネットで調べる(いわゆるゲームwiki)」行為もチートであると考える人が多くいました。
いわゆる「ブースティング」「スマーフ行為」もチートであると考えられているようです。
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人はなぜ対人ゲームでチートを使うのか?
人は何故対人ゲームでチートを使うのか?
人によっては「強くなりたい」「勝てないから」など様々な理由があると思いますが、その根幹には「賞賛されたい」という気持ちが強いのだと思います。
現代は、SNSの広まりに伴い、誰でも簡単に「自分よりも強い人のプレイ」を見ることができます。
多くの人から賞賛され、いいねやリツイートがたくさんされる人たち。
そんな人たちの姿をより間近で見ている人が「自分もああなりたい」と思うのは不思議なことではありません。
人によっては、そこから努力していわゆる「プロゲーマー」へなる人もいるかと思いますが、多くの人は途中で挫折してしまうでしょう。
そんな人に優しく手を差し伸べるのが「チート販売業者」なのです。
「1000円払えばオートAIMが買えるよ」
「大丈夫、誰にもばれないよ」
「うちのチートは今まで一回もばれたりアカウントBANされたことはないんです!」
様々な甘い誘惑により、人はチートに手を出すのでしょう。
また、現代ではMODと呼ばれるオフラインゲーム専用の「ゲーム改造ツール」が無料で簡単に実装できるようになっています。
MODの利用に慣れてしまっている現代人において、たとえ対人ゲームでチートを使ったとしても、気分的にはオフラインゲームでMODの導入をしているくらいの気持ちなのかもしれませんね。
チーターを見つけたときの正しい対処法/自分がチートをしてしまった場合
前提として、仮にチーターであろうプレイヤーを見つけたとしても、それを録画してSNSに投稿することはNGです。
仮に、本当にチートであっても我々プレイヤーが判断することは難しいです(一部のあからさまなチートを除く)。
いくらSNSで騒いだとしても、結局それがゲームの運営チームに報告されない限り、永遠にBANはされません。
また、もしその人がチートを使っておらず、普通にうまい人だった場合、最悪のケースとして名誉棄損として訴えられる可能性があります。
自分がチーターに任されたとき、とてもムカつきますし、イラっとしますよね。
その鬱憤をTwitterなどのSNSで晴らしたくなる気持ちも分かります。
しかし、そんなことをしても投稿した人が一時的にすっきりするだけで、根本的な解決にはなっていません。
チーターを発見したら、その場で「ゲームの運営チームに報告」をするようにしましょう
また、もし自分がチートをしてしまったと見に覚えがある人は今すぐチートの利用をやめましょう。
これはきれいごとではなく、訴訟や賠償のリスクがあるからです。
筆者は、ゲームやesportsを愛する人としてたとえどんな形であれ業界が盛り下がることを望みません。
まとめ
チーターとはゲームにおいて様々な改造ツールを利用する人のことを指します。
それはオフライン・オンラインゲーム問わずです。
特にオンラインゲームにおいては、画面の向こうには自分と同じような人がいることを忘れずに、チート販売業者の甘い嘘に騙されないようにしましょう。