Web3.0の発達に伴い、一部の界隈で「ゲームをしながら稼げる」と言われているBCG(Block Chain Game)や、GameFi(Game × Finance)。
今後、eスポーツプレイヤーの多くを巻き込むことになる市場だと考えています。
この記事では、「BCGって聞いたことあるけどなんだろう?」という人たちに向けて、BCG・GameFiがどのようなものなのかについて解説します。
なお、たびたび注意文を入れますが、この記事はBCG、GameFiを推奨する記事ではありません。
逆に、現状は「自衛できないなら近づかないほうが良い」とまで言い切ります。
あくまで、BCGやGameFiがどのようなものなのか、将来的にどのようにeスポーツプレイヤーに影響をしてくるのかを知るための参考にしてください。
目次
平成~令和にかけてゲームで稼げる時代が来た
ゲームでお金を稼ぐことができる。中にはゲームだけで生活をしている人がいる。
今から20年前の人にこのことを言ったらなんというでしょうか?
恐らく大半の人が「そんなバカな」というと思います。
過去、ゲームはあくまでも遊びであり、仕事ではありませんでした。
しかし、今ではどうでしょうか。
多くのeスポーツプレイやー、ストリーマー(配信者)が生まれてきており、まさに「ゲームをすることで稼げる時代」が来ています。
KADOKAWAが行った調査によると、2024年まではeスポーツ市場は成長をし続ける、と言われています。
出典:2020年日本eスポーツ市場規模は66.8億円。~ファミ通発表~
20年前はゲームで生活をすることが信じられませんでしたが、今では当然のように存在しています。
いま私たちがいる時代は、それほどまでに早い技術の進化の中にいるのです。
ゲームをしながら稼げるBCG・GameFiとは何か
BCGとは「ブロックチェーンゲーム」の略称で、一言で言えば「仮想通貨を用いたゲームで遊ぶこと」を指します。
例えば、皆さんはMMORPGをプレイしたことがありますか?
無ければ、ドラクエでもいいですし、FPSでもいいです。
ドラクエで例えるならば、スライムを倒すとお金が手に入りますよね。
BCGではそのお金がリアルに価値を持ちます。
例えば、1G=10円だとします。
スライムを倒すことで3G手に入れたら、つまりあなたは30円手に入れたことになるのです。
これが、すごく分かりやすくしたBCG・GameFiの説明です。
まさに「ゲームをするだけでお金が稼げる」のです。
BCG・GameFiには多くの危険性がある
一方で、BCG・GameFiには多くの危険性がまだ潜んでおり、何もわからないプレイヤーが参入をすると、費やしたお金をすべて無くす可能性が高いです。
具体的に、どのようなリスクがあるのかを説明します。
詐欺
一番多いのが「詐欺」です。
これは他人からお金やアイテムをだまし取るだけではなく、ゲーム自体が突然サービス終了する、ということもあります。
実際に、筆者の体験した例を紹介します。
筆者は、とあるゲームに1.5万円お金を使い、ゲームをプレイする権利を得ました。
順調にゲームを進めて、お金を稼いでいましたが、ある日突然「ゲームのアップデートに伴うメンテナンスを行います。その間、ゲームはプレイできませんが、3日ほどお待ちください」とアナウンスが来ました。
勘のいい方なら分かったかもしれませんが、運営はこの3日の間に夜逃げを行い、全プレイヤーが費やしたお金(金額で言うと約3000万円)を持ち逃げしました。
BCGやGameFiがかかわってくる「仮想通貨」の世界は、法整備が行われていません。
結論、誰もこの逃げた運営のことを追いかけることはできないのです。
結果的に、運営は数千万円を手にして逃げた、ということがありました。
ハッキング
BCGで遊ぶ際は、いわゆる「インターネット財布」を作成するのですが、悪い人はあの手この手でその財布の情報を知ろうとします。
運営を装って「あなたに特別なアイテムがプレゼントされます!」と噓を言ったり、サポートのふりをして「あなたのアカウントがハッキングされました!セキュリティのためにこのQRを読み込んでください」など。
しかもこれらはすべて英語で届くため、なんとかくで指示に従ってしまう人が多くいます。
結果、気づいら自分の財布からお金が全部盗まれていた!というケースも多いです。
価値の暴落
先ほど、ドラクエの例で1G=30円という話をしましたが、ずっと30円の価値が維持され続けるわけではありません。
少し難しい話になりますが、仮想通貨における「お金の価値」というのは需要と供給で決まります。
多くの人がそのお金を欲しがれば価値は上がりますが、逆もしかりです。
BCGの多くは、ゲームを始める際に1万円から多くて5万円くらいのお金を払う必要があります。
つまり、「ゲームを始める人が多ければ多いほど、コインは高くなる」のがBCGの基本です。
しかし、多くのユーザーはあくまでも「ゲームを楽しみたいのではなく、お金を稼ぎたい」ため、自分がある程度お金を稼いだらコインを売り始めます。
そうなると、必然的にコインの価値が下がっていき、場合によっては1G=0.3円などまで落ちることも珍しくありません。
eスポーツプレイヤーはBCG・GameFiとどのように向き合うべきか
ここから先は筆者の予想になりますが、BCGは現状ドラクエやMMORPGのようなゲーム、もしくは「放置ゲーム」と呼ばれるジャンルがが主体となっています。
しかし、今後は「対戦型ゲーム」それこそFPSやMOBAのようなタイプのゲームが増えてくると思います。
そうなると、一部のeスポーツプレイヤーにとっては、「対戦型BCG・GameFiで勝利し、お金を稼ぐこと」が主体となる可能性があります。
実際、最近はFPSを主体としたゲームや、MOBAを主体としたゲームも増えてきています。
現状は、ゲーム業界は仮想通貨・BCGあたりに向けて懐疑的な目線を送っていますが、それは20年前、ゲームで生活をしようと考えていた人達に向けられた目線と近いものがあるのではないかと思っています。
ただし、何度も言いますがいまのBCG・GameFi業界は「法整備も何もないスラム街」であるため、よほどのことが無い限り、もしくはしっかりと自衛が出来ないのでれば近づくべきではない業界なのは間違いありません。
今後、法整備等が進んでいけば、よりクリーンな業界になり、やがて「BCG専門のプロゲーマ・プロeスポーツチーム」が生まれるかもしれませんね。
まとめ
BCG・GameFiは一言で言えば「ゲームをしながらお金を稼げる」世界ではありますが、現状は投機の色合いが強い業界です。
少なくとも、今現在のこの業界はよほど興味を持って、自分で自分のことを守れないのであれば近づくべきではない業界なのは間違いないです。
ただい、eスポーツプレイヤーとして、今後この業界がどのようになっていくのかを追っていくことは決して無駄にはならないとおもいます。